第九話 認知症、自分で出来る予防法!
皆さま、認知症になって家族の負担になりたくない、悲劇の原因になりたくない!
私も、そう想うところは同じです。
では予防法はあるのでしょうか!
その手掛かりはあります。
第五話、第六話 で触れました、藤野武彦九州大学医学部名誉教授による「脳疲労」の研究と現実は、たいそう参考になります。
第六話の図をご覧ください!
この図では、日常、人生で受けるストレスが始まりで、脳に疲労が溜まって行くことを示しています。
ここが重要なポイントです!
日常では強烈な不快なストレスもありますが、軽いが不快なストレス、殆ど無自覚だが不快なストレスと様々です。
言えることは、特別に深刻なストレスを受けていなくても、平凡な日常・人生の中でも少しずつストレスを受け、脳疲労は蓄積され続けていると言えることです。
最近の研究、「Newton」、2017年3月号 「アルツハイマー病研究最前線」では、認知症の主原因でもある、アミロイドBの蓄積は40代で始まっていると記されています。
この意味するところは、この蓄積が溜りに溜まって、脳疲労も蓄積され、ある限界を超えるとき認知症の発症が表に出てくることになります。
実は人生65歳も超えれば、「脳疲労」はかなりの度合いで進んでいることになりますが、それを自覚できる人はいません。出来ません。
私たちができることは、「ストレス」を受けた時です。
これは自覚できます。
男女を問わず、日常・人生では様々な「ストレス」を相手から、出来事から受けています。これは万人共通です。
これを解消する手段も人により様々です。
* 相手に文句を言って謝らせる。
* 第三者に愚痴って聞いてもらう。
* 酒を飲んでごまかす。
* 寝て忘れる。
* 日にち薬、其の内忘れる。
* 相手を、その出来事の原因をなった人を恨み続ける。
* その「ストレス」を受けた自分を悔やみ続け、自信喪失に陥ったままになる。
などなどです。
ごまかしたり、忘れたりしたつもりでも実はこのストレスは心に残ったままです。
同じ人に同じことを言われたり、されたりすれば、またやられたと必ず蘇ってきます。
実は、やり過ごしたり、忘れたと想ったりして、もうストレスなど残っていないと思っていてもしっかり存在している訳です。
解消できたつもりでも、解消されていないのです!
この大小のストレスは脳疲労の原因であり、間違いなく認知症の遠因です。
これらのストレスを自己の心の中から完全に消し去ることは出来るのか!
この問いに、すべての方々は、それは至難の技だと答えられるでしょう。
私も同感です!
ここで想い出したい格言。
「人生は修行だ!」
皆さまも、幼少の頃から、一度ぐらいは聞かれたことはあるでしょう。
私には、この「人生は修行だ!」の意味するところが明確ではありませんでしたが、
その意味を本当に知れば、これこそが認知症を予防する有効な生き方であることにガッテンがいきます。
第十一話で究極の認知症予防法、「人生は修行だ!」を共に考えてまいりましょう。
その前に、第十話では奥野先生が提唱されていた脳疲労の解消法「Boocs法」について考察しましょう。